まず、おどろいたのは、 これまで私の記憶にある作品とは、 ちょっと異質なホラー・オカルの印象を受ける。  得たいの知れない存在の扱いが、 私の知る限りのホラー・オカルトとはちょっとちがうように感じる。  ネタバレしたくないので、ちょっと説明しよう。 異次元空間を扱ったSFタッチなのだ。  そして、ホラー・オカルトの読後感といえば、 読者の記憶に何らかの不安定感が残りがちであるが、 作品は、さりげなく読者を安心させる文章で締めくくられている。  作者から読者への思いやりなのだろうと思う。  ちょっとコワイ、異質な感がある、 そして作者の優しさがある作品だと思う。  読後、なんだか、ホンワカした気分になるのは、 そうした作者の心遣いに触れたためなのだろう
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