赤羽道夫

三作目となるこのシリーズ。完結編です。 再びあの院長が登場します。 主人公のマイケルは、自分がバンパイアとかかわったことで人生が大きくかわってしまったことをしみじみと回想するが、物語は落ち着くことなく次の展開へと移っていきます。 翻弄されるマイケルは、もはや抵抗することをあきらめ、院長・ひとみ・その息子一族の中に取り込まれていくことを決意します。 郷にいっては郷にしたがえ、長いものには巻かれろ、というが、ここまで圧倒的な差があると、もはやあきらめの境地というのもうなずけます。 長大なシリーズが終わる理由は、登場人物たちのすべてを書ききり、もう書くことがなくなったから、というのがあるかもしれないと思いました。ラストの神の登場が、それを暗示しています。 執筆、お疲れ様でした。
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