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明治四年のチョコレート
藤白 圭
2017/2/22 9:12
文明開化が目まぐるしく、そして、国際化が始まった時期。 当時の生活や、初めて行く国に対する期待と不安。 そして、実際に訪れた地で感じる文化や食への喜びと落胆。 実際に経験しなければ、分からなかった自国の良さ。 実際に行ってみなければ、憧れでしかなかった他国。 留学したとはいえ、落第生だったと落ち込み、悔やんでいた祖母の心を甘く溶かしたのは、孫の言葉。 誰しもが隣の芝生は青く見える。 人は人。 自分は自分。 他国は他国。 自国は自国。 それぞれの良さがあり、それぞれにしか出来ないことがある。 自分自身の人生をしっかりと歩んで行けばそれでいい。 そんな力強いメッセージが甘いチョコレートの中に含まれていて、とても素敵でした。 御馳走様です。
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・1件
かおる
2/23 8:40
おはようございます。 いつもながら丁寧に読み込んでいただき、とても嬉しいです。 小学生の時だったか、授業で文明開化の話になって、先生が「日本人の舶来物崇拝はここから来てるんだよね」と言っていました。 確かに国の力はついたでしょうが、今まで培ってきた美徳や文化を失ったり、劣等感を持ったりと残念な一面も。 この時代、手本とすべき欧米のものを良しとできない人間は排斥対象。 星子と涼子のモデルになった留学生は実際に、渡米後まもなくホームシックになってしまい、帰国後は世間に忘れられた存在になりましたが、もしかしたら世情のギャップに苦しんだかもしれません。 日本にだっていいものはあると誇りを持っ
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