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古書塔の店員
あおい 千隼
2017/5/12 2:29
レビュー失礼致します。 ○○の半分。 古きもの、新しきもの。人々の考えや好みは――― 新刊、古書、電子書籍。 時代のニースに併せ、その時おりで手にするものを選ぶことのできる時代。 主人公の少女と、クラスメイトの少年は、古書と電書で対立します。 それは住民をも巻き込むことに――― 紙の本は、使われるインクの匂いや手触りに、読むことの満足感や、また脳への伝達に直結するアイテムだと思います。 しかしながら電子書籍の利点は、進化した携帯電話+書籍を兼ねそろえた、便利なものです。 行動を共にするにあたり、読み物はマストアイテムでございます。 それにより、荷物削減、コストパフォーマンス、読了後も増え続ける書籍の数々…… それらをクリアしてくれる存在でしょう。 ですが、紙本、とくに古書は、年月と共に湿気や場所の匂いが沁みつき、なんとも言えない匂いを発します。 カビ臭いような、それを手に取り目をとおし、ノスタルジーを呼び起こすのです。 そんな両者の意見を、対立するかたちで、お話は進んでゆきます。 途中に登場する「小熊」と称されるひと。 『古書塔』と呼ばれる本編の舞台で、彼は古書を愛し守りつづける番人のようなかたです。 彼は少女と少年の対立で、思うところがあるのか、とても寂しそうです。 その「小熊」さんは、『古書』自体が具現化された存在のように思えてなりません。 今回のお話も、とても不思議感満載です。 主道さんの持つ独特の空気に、是非とも触れてみてください。 有り難うございました。
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あおい 千隼