印象的なひと場面を、とりわけ印象的な一文を読者の胸に刻むことができたなら、それはもう作家の完勝なんだと思う。 舞台は辺鄙な古びた旅館、かもめ荘。そこを訪れた一組の男女。 夫婦ではない、仕事のパートナー。だけどそれは確かに男女の関係で、主人公の紅子は関係の精算のために訪れている。 「ここを私の墓地にしよう、そう決めてきたのだから」 冒頭でそう言う紅子の独白は、最後のページで答えを与えられる。 この帰結は鮮やかで、思わず鳥肌がたった。 大人になれば、好きなだけじゃやっていけない関係がある。 苦しくても、どれだけ愛していても、別れしか選べない時がある。 この心の震えをなんと言って表せばいいのか。多くの方に読んでいただきたいストーリーです。素晴らしかったです!
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なんて素敵なレビューを書いて下さってるんですか|д゚))) 本編よりも、レビューの方が格好良くて…ほんとに恐縮してしまいますね。笑 しかし、本当にその通りです。 好きだけではやっていけないものが、生きる時間が長ければ長いほど増えていく。多くの関係や柵や、感情が積もって積もって、その人たちを作っていく。そのすべてを愛おしくも思います。 そんな、私なりの思いを乗せてみました。 が、しかし! またたびさん、素敵過ぎるレビューに私は今、感動の渦に飲まれています。本当に、ありがとうございます(´;ω;`)
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レビューをお褒めいただいて恐縮です! 本当に素敵な作品でした。 辛いけど、彼のために別離を選ぶ。 素子さんの作品に登場する人物は、悩み、もがきながらも前を向いていて、どこか優しい。その雰囲気が大好きです。 私も「書きたい!」と触発されて(テイストは全然違いますが)途中になっていた妄コンの短編を書き上げることができました?(*^^*)ありがとうございます*
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