【コメント】

ぼくらの犯した罪の半分

（応援）愛という名の下に恐ろしい計画が始まった。冒頭の独白から主人公の性質が垣間見えた気がして、終始不穏な予感を感じながら、心をざわめかせて読み進めました。本作の主人公は恐ろしい存在です。明確な目標、分析、戦略、実行。どれも高いレベルで遂行されていく様はまさにサイコパスですね。しかも本作で人心掌握術は実際に活用できそうなリアルさがあり、余計恐ろしかったです。それも趣味と生業から磨かれたものなのであれば、誰しもが彼のようになる可能性だってあります。むしろ私も……その辺は考えないでおこう。いや、あえて言うなら、私もNと共通する点が多かったからこそ、本作に怖さを感じたんだと思います。目標がKではなく営業成績に置き換えた時、私も彼と同じPDCAを回しているのですから。本作の結末がどうなのかは読んで確かめてください。ただ私は最後の一文に底知れない恐ろしさを感じたとだけお伝えしておきます。読み応えあるいい作品でした。私もNにならないよう気をつけます。ありがとうございました！

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