(応援) SNSという現代人の多くが利用するツールとここを訪れる読者が必ず触れている読書というテーマを巧妙に絡めた作品です。 読めば誰かに感想を言いたくなる心理とその感想そのものを評価してもらいたいという承認欲求がSNSを使い発信されていく様がリアルに描かれています。 SNSの向こう側にいるのは、感情を持った人間であるけれど現実世界の人間と同じではない怖さを感じます。 こちらの意図が真っ直ぐに伝わらず、湾曲したまま拡散されていき、それがまた別の誰かに影響を及ぼしてしまう。 情報社会の現代は情報を得ることも発信することもスピードが重要視されています。その反面、情報が間違っていても訂正する前に拡散してしまいます。 それを鵜呑みにした発信者ではない誰かが思いもよらない行動に移ってしまうという怖さを、SNSを利用したことのある人は多かれ少なかれ体験しているのではないでしょうか。 作家が物語を紡ぎ出していく心理もまたリアルです。 読者に驚きや感動を与えたいと思うのが作家ではないでしょうか。それを否定されれば、対抗したくなるものです。 そして、最もコントロールしにくいであろう恋愛感情がそこに絡んでいきます。 人を狂わせるのもまた人なのかもしれないと感じました。 短編でありながら絡み合う濃い物語がここに描かれています。 長編でも読んでみたいと思う素晴らしい作品でした。 ありがとうございます。
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Uranusさん、こんばんは。 「しおりのさき」にレビューを書いてくださり、 ありがとうございます。 現代的なリアルさを感じていただけたなら、 これほど嬉しいことはありません。 青山は、いつも自分の作品に「リアル」を感じられる文章を 求めているからです。 これからもUranusさんに褒めていただけるような作品を、 作り続けたいと思います。 このたびは作品を読んでくださり、ありがとうございました。
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