数日前に短編集で拝読させて頂きました。 人伝に『ネジ』と聞いており、さらにこの作品のレビュー群を見ても『ネジ』の単語が踊る。 “コタエアワセ“に『ネジ』……なんぞやと思っておりましたが、なる程これはとても興味深い作品でした。 確かに何か得体の知れない怖さがあります。しかしそれ以上に、ひたすらに考えさせられます。不思議で不気味な魅力があり、その魅力が引力となって『ネジ』が頭から離れなくなります。 ちょっとダークなトトロのイメージ。子供時代は大人と違い、剥き出しの好奇心と純粋な心が先入観無しで万物を魅せます。だから、大人が見えない物が見えることもありますし、大人と定規が違うのだから、頭の中の旅の行く先は想像も付きません。 柔軟な考え方は歳を数える毎に狭く、狭く、凝り固まっていく。 この作品は確かに恐怖の要素もあるが、それ以上に僕ら人間の妄想力の処方箋として、多くの人の目に触れるべきだと思います。

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