シンプルな内容ですが、非常に胸を打つ作品だと思います。 ニートの高齢化が最近とみにいわれています。 それもそうです、私が子供の頃からニートと呼ばれる人が徐々に増えてきてその人たちが今も続けているとしたら、この作品に出てくる登場人物ぐらいの年齢なので。 ふとしたきっかけから泥沼のように抜け出ることが出来なくなるのだと思います。 そこにはまたきっかけがないとなかなか難しいかなと。特に長期化すればするほどに。 今作はそんな社会問題を取り上げている訳ですが、ニートだけではなくすべての人にあてはまることなんじゃないのかなと思っています。 たとえば挫折して、その挫折を克服できずにうずくまっている人。 たとえば大事なものをなくして、その喪失感からなにもできずにいる人。 などなど。 そんな身近な問題にあてはめると、共感する人も多くいるんじゃないのかなと。 考えさせられる掌編でした。
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コメントありがとうございます! 懐かしい作品です。 ご指摘いただいているように高齢化ニートを扱ったものですが、引きこもり描写がド極端でなかなかファンタジックだなーと思っています。 根っこの部分は「祈り」でしょうか。 自分はもうだめだけど、せめてまだ取り返しがつく人はどうかもう一度立ち上がってほしい……と、54歳の「ぼく」は思ったんだろうなぁと思います。 真摯な感想、本当にありがとうございます!
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