どうして私よりも三倍近くもファンの多い『作家』のレビューを書いて絶賛しないといけないのか。 それはやはり悔しいけれど実力のあるベテランらしい文体であるからで、唯我独尊。私だけが例え無視され嘲笑されようとも面白い小説を書いているからだと思っているからである。 しかし、この作品には素直に圧倒された。 どうせ女が描く恋愛小説……どうしようもなく甘々な作品だと当初は小馬鹿にしていたのだが、一人の女の怨み、情念まで書いてあるとは。 いい年齢をした私が男と女がうごめく場面ではその描写に感嘆してしまった。 一度目はさらりと読み、え?あの場面の行間は果たして何を訴えたかったのかと、ついまた最初のページを開かせる。 怪しくも切なく、美しい見事な作品でした。 完結、おめでとうございます。 作者の未来は明るいと……
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