藤白 圭

大好きなKeep outの番外編。 人の心が自分に流れ込むという特殊能力の持ち主である春樹の苦悩が細やかに描かれていて、胸がギュッと締め付けられるようでした。 彼がもっと図太い神経をしていれば、きっと、こんなにも悩まず、下手したら能力を悪用することだってあったかもしれない。 けれど、彼はあまりにも繊細すぎたのか。 それとも、能力のせいで繊細にならざるを得なかったのか……と、感じさせられました。 そんな彼に対し、美沙は、昔から不用意なことは言わず、真っ直ぐなままで、春樹を戸惑わせ、心を更に揺さぶっていくところが、変わらないなぁと、思いました。 思春期かつ、元々の繊細さからの心の揺れ動きが際立っていて、春樹の人格形成がよく分かり、また、本編を読みたくなる番外編。 自分は詩集は殆ど読まないので、リルケは知りませんでしたが、この作品を読んだあと、リルケを調べ少し読んでみました。 確かに春樹のイメージを彷彿とさせる気がしました。 こういう博識で品性のある物語や、キャラ作りが出来るlimeさんに、いつも憧れ尊敬してます。
1件・1件
わあ~、快紗瑠さん(;_;) エピソード0を読んでくださったのですね。そしてこんなに嬉しいレビューを!本当にありがとうございます。 春樹の能力の描写は書くのがとってもしんどくて、思春期のシーンはずっと避けていたんですが、ここは一度書いてみなきゃな……と、チャレンジしてみました。 (読むのもしんどかったんじゃないかと思うと、読者様に申し訳なく…) 大人になっても繊細な春樹、思春期はもう、本当にこんな感じでヘタレ少年なんですが(*´Д`) もう、これが春樹なので仕方ないですね>< 美沙は本編ではいきなり口の悪いクールな上司として登場したので、あの事件以前はもう少し可愛げもあったんだと、その事

/1ページ

1件