Kim

『KEEP OUT』シリーズ、完読いたしました。 読書中、どれほど魂を揺すぶられ、心臓をギュッと握り潰されたことでしょう! 痛くて、苦しくて、切なくて…。 でも不思議と、その先に優しさや癒しに触れられる感覚があって、それがとても心地よくて。 とても星5つでは足りませんっ!! 私にとってすごく大切で、そして大好きな作品です。 中でも最もお気に入りなのが、この第5章『死の馬』です。 センセーショナルで、そしてなんともドラマチック! 他人に触れただけで、その人の感情や記憶を読み取ってしまうという特殊能力を持つ青年・春樹。 他人の内に秘められた、決して知られたくないことまで、勝手に知ることが出来てしまう。 かつ、『知ってしまった』ことを悟られてはいけないワケで…。 想像しただけで非常にタフな精神力が必要な能力ですが、それを備えているのがよりにもよって、何故こんなにも繊細な春樹でなければならないのか…。 この能力をプラスに考えることなど出来ず、他人はおろか、それ以上に好きな人に触れることも出来ない…。 春樹の繊細さ、脆さ、美沙への思いに対する苦悩が丁寧な描写で綴られ、知らず登場人物の美沙や隆也と一緒になって、春樹を心配せずにはいられせん。 そんな中登場する、この章のキーマン・咲子。 この世の全ての不幸と悲しみを背負って生きてきたような、この中年女性と春樹が出会ったら…。 一体、春樹の身に何をもたらし、残していくのか。 その肌に触れ、咲子の奥にある優しく温かい『死の馬』を見ることが出来たのでしょう。 官能的以上に、ドロドロとした沼でもがき溺れ、息も出来ないような苦しみの末に見た『死の馬』。 何故そこまでして、春樹は咲子の中の『死の馬』を見たかったのか。 何度も何度も考えながら読んでいました。 自分でも分からない、自分自身の『何か』を見つけようとしたのだとは思います。 同時に、咲子という一人の女性が生きてきた証を、例え全ての人に忘れ去られたとしても、春樹にだけは刻みつけられいつまでも残る。 そんな『媒体』とでもなろうとしていたのだろうか? 読後に、そんなことを朧げに思ってみました。 悲しく切ないお話ではありますが、それ以上に面白くて先を読みたくて、ドキドキさせてくれる。 それらを見事にエンターテイメントで包み込んでくれた、素晴らしい物語です。 読ませていただき、本当にありがとうございます(*^^*)
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あああ~kimさん~(゚´Д`゚)゚。 本当に感激です。 ずっと温かいペコメ付きで読んでくださったのに、更にこんな素敵なレビュー……、もう、どうしましょう。 KEEP OUTってどんな物語?って聞かれたら、このレビューを読んでもらいます。 春樹の苦悩も、この物語の本質も、全部全部込められていて、しみじみ思い返しながら読ませていただきました。 春樹が作者も困惑するほどヘタレで、読者さまをイライラさせちゃったんじゃないかと心配だったんですが、kimさんがこんなにも温かく見守って包んでくださって、本当に救われました。 死の馬の春樹の心情は、はっきりした答えを提示しないままだったのですが、複雑で
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limeさ~んっ( ;∀;) とっても嬉しいお返事をありがとうございますっ♪(*´∀`*) もう、春樹シリーズについては、感情を揺すぶられ過ぎて、しばらくは全然言葉に出来なくてっ!! やっと、こんな拙い感じでなら何かお伝え出来るかな、と…。 本当に、春樹が心配で同時にとっても愛しくてっ(*´ω`*) うんっ。 親きょうだいのような、ちょっぴり美沙のような(エッ!?(゚∀゚))気持ちで見守ってます♪ 春樹の心情をあれこれ想像してみるのも、切ないけれど、とっても楽しくてっ(*゚∀゚*) 色々楽しませていただきましたっ♪ ちなみに、この章の美沙さん。 嫉妬と独占欲に溺れて、このままとってもイ
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