とにもかくにも、書き出しに驚かされました。 「あぁ、こうきたか!」というしてやられた感は実に爽快で、この驚きは最後まで読ませる力があったしレビューを書きたいと思った理由であります。 たとえば『ホラー』と聞いたとき、幽霊や人間外生物が登場するようなイメージを思い浮かべるのが一般的だと思います。しかし人によっては「嫁に浮気がバレた」「その観察眼がすごすぎる」という話に怖っ! と思う人もいるでしょう(笑) この作品は超・妄想コンテストのお題『恋のはじまり』応募作品ということですが、こういった切り口の恋のはじまりもあるのだなという驚きと作者様の着眼点、それとどこか純文学を思わせる文章ですが決して堅苦しくない文体にとても惹かれました。大人のための小説だと思います。 なにもかもが世知辛くなってきている昨今において、こうした作品を読むことで一時でも優しい気持ちになれたり、なんだか心がきれいになった気分で、少し早くきてしまった今年の秋の夜長を余韻と共に楽しめそうです。 素敵な作品ありがとうございました。 蛇足ですが超・妄想コンテストはとても良い企画だと改めて思いました。10,000文字以内の小説ならば気軽に読んでみよう! と思えるし、だからこそお気に入り作家様も見つけやすいです。エブリスタ様、素敵な企画をありがとうございます。
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