色部耀

ファンタジーではないのに世界を作り上げている作品。 村の慣習と言えば、そこに住む者にとっては法律をも超える強制力が働く。そこのところを踏まえて設定や登場人物の心情を描き切った完成された作品とお見受けします。 薊天狗。半ら成人の儀。 架空の存在である二つの設定が上手く噛み合ってストーリーが進んでいます。 大きなピースがずれる事なくハマった分かりやすく読みやすい物語でした。
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追記 文字数制限もあるので今回は難しいと思いますが、逃亡シーンに勢いやドキドキ感を持たせることが出来ると、より読者が物語の中に入り込むことが出来るかもしれません。 例えば母が追ってくる描写や、逃亡中に母と対峙するシーン。母に気づかれるまで後何分しかない等の具体的な焦りを入れたり。 匠が生きていると分かった時点で小夜が安心して「私は戻る。匠君は逃げて」という心境になるのも自然な流れの一つだろうし、より緊迫した状況を描けば共に逃げる決断に深みが出るかもと思います。 あと、未成年を保護する際の法律や条例を調べてみるとリアリティを上げることが出来ると思います。 頭の片隅にでも置いておいてみてく

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