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宵宮
戸未来 辰彦
2017/10/1 16:18
読み応え十分の伝奇ミステリー。 決して多くないページに長編小説並みのコンテンツが描き込まれ、 読み始めるとその世界の奥深さに驚嘆し、ページを開く手が止まらない。 歴史やミステリーが好きな方には是非読むことをお勧めしたい。 本作は、福井県福井市に実在する高雄神社をモチーフにして描かれたフィクションである。 市の無形文化財に指定され現在も神社に伝わる例祭「オシッサマのお渡り」が物語の中心に据えられ、作者独自の歴史的解釈も加わって別の角度から光が当てられている。 資料に裏打ちされた緻密な時代考証の反映は、作者の面目躍如である。以前拝読した「迷い家
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」と同様、作者の創作に対する真摯な姿勢はいつも変わらない。 時を超えて再開するトキとアキ。 転生してやっと再会し得たときの二人の気持ちのズレは、 転生後に記憶を残せし者と消えし者の違いなのかも知れない。 読了後の胸に沁みる寂寥感。 来世での二人の幸せな再会を願わずにはいられない。 戸未来 拝
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