jigenpluto

真に力ある物語はこれまで人類を様々な形で動かしてきた。キリスト教の聖書然り、イスラム教のコーラン然り。 この小説もそのうちの一冊だという事だろうか。ここにレビューする人たちも心の底ではもういくら待っても更新されない事は分かっている。 それでもこうして六年経っても、分かっていても、のぞきに来て速さの足りなさを叫んでしまう。 この六年、様々なサイトで様々な小説が出てきていた。にもかかわらず気が付くとここにいる。 一度しめた味は人間そうそう忘れられないし、その味においてこの六年、この小説を超えるものに出会えても居ないという事でもあるだろう。だから帰ってきてしまう。望みは無くても。 しかし一方で、こうして六年経っても人を動かしている「事実」、先述のように真に力ある物語であることを示す現象をもって、実はこの「作品」の完成を意味するのではないか?と、思うようになってきた。 つまり、この先何年でも定期的にここに戻ってきてしまい、ここにこうして書いてしまう。そんな読者の私たちの最後の1ピースを埋める行いをもって、このエタってる小説は、ひとつの芸術として初めて完成を見る。ということだ。 変な言い方だが、未完であることで完成するのだ。 そんな、携帯小説だからこそできる「作品」が一つくらいこの世に有ってもよいのではないだろうか?
10件

この投稿に対するコメントはありません