あーる

花火は華やかで賑やか。 そういう華やかさや喧騒も含めて、私は花火大会で大きな花火を観るたび、さみしいような切ないような気持ちになります。 細やかに描写されている花火大会の風景に、そんな気持ちもリンクして、キュッと切なくなり途中から目が潤みっぱなしでした。 幼い頃から大学生になり離れ離れになるまでを回想しながら歩く、駅から想い出の場所までの道のり。 主人公のやるせなさ、小さな不安、淡い後悔、そして形をなさない恋心などが、感傷的に綴られジンと胸に響きました。 そして、たどり着いた「秘密の特等席」。 そこに、彼がいた。 ずっと待ち続けていてくれた彼の告白に、想いが溢れて涙する主人公と、ふんわりと受け止める幼馴染の彼。 花火を背景に、お互いの隣には7年越しに想いが通じた相手がいる。 この情景が一枚の写真のように、リアルに目に浮かびました。 友情と恋愛、このジャンルならではのとても切ないお話… 物語の中では、彼らの幼い頃からの時間を感じることができ、とても10ページの短編とは思えなかった。 終始淡い語り口で綴られていて、切ない想いと人を想うということを主人公と一緒に体感してしまう、そんなお話でした。
3件・3件
レビューありがとうございます! もー冒頭から素敵! すごくわかりやすい! 上手だな~。ホント参考になります! そして、目が潤みっぱなしとのお言葉に感激! 『花火を背景に、お互いの隣には7年越しに想いが通じた相手がいる。 この情景が一枚の写真のように、リアルに目に浮かびました。』 ここも凄く嬉しい! そうなってほしいなって思って書いたから。 成長と共にじわりじわりと忍び寄る不安。それが高三の最後の花火大会で主人公をすっぽり飲み込んでしまう。 成長の過程ですれ違い通り過ぎていく人間関係を仕方ない。そうやって諦めるという鎧を身に着けた主人公はそれでも、キラキラの輝きに憧れ、無意識に追い求めて
1件2件
たろまろさん、お返事ありがとうございます。 しかも、褒められた?…う、嬉しい…\(//∇//)\ このお話の雰囲気がとても好きで、レビューを書くときも、この気持ちどうまとめたらいいのー、と気がはやりました(^-^; 回想シーンにも「青春」という言葉では片付けられない愁いを感じ、さらに詩的な雰囲気の表現にお話の世界にグッと引きこまれました。 そして、お返事を読んで、またまたウルっと来てしまった(*_*) 友情、愛情、成長すること大人になることで生じる不安と諦め、そしてその意味と至り、しっかりと胸に響きました。 最後の最後、物語の末行 「俺は、夏樹が好きだ。」 この一行には 『鎧を脱いだ
1件1件

/1ページ

1件