発想をとても面白く感じました。 主人公が自分の状況を意識していない、関係者は自分の都合で動く。 この構造は、コメディの基本を抑えていると思います。 そこに、もやもやとした可笑しさが漂います。 出来ればもっと、読者に桃香の狂気がグイグイ迫って欲しかった。 蛇足ですが、ディテールが少し気になりました。 ディテールは「らしさ」を補完するものなので、この作品の場合それ程重要ではありませんが、コンクリートを工事現場から拝借してくるのは困難です。 事前に材料を用意していたとすると物語に矛盾が生じます。 そしてオチですね。 例えば桃香は睡眠薬を用意していたが、使えなかった。 そこで睡眠薬を仕込んであったペットボトルを、作業で喉が渇いた日比谷に飲ませた。 など、何かひと工夫あると読者をすんなり納得させられると思います。 無能犯は、作者様の才能の一端が覗く、今後の活躍を期待させる作品と感じました。
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初めまして。はっとさせられるレビューですっ! オチの部分は、冒頭の描写をもう少し工夫すればまだ捻ることが出来たように思います。レビューお伺いして気付くことが出来ました。 ありがとうございます!
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少々辛口になったかと心配でしたが、そういってもらえると助かります。 ありがとうございます。

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