津蔵坂あけび

再読いたしました。 ひとつのお話の中にいろいろな側面がございまして、ふるい絵巻を見たかのような感覚です。花魁が妾となったことへの確執が、母の瞳にあらわれていたところが静かなものを想像させるようで良かったです。 新粉細工と、いう言葉は、ごまかしのようでも、揶揄のようにさえ思いました、 本物の指を送ってくるとは、それだけの想いを花魁は秘めていたのでしょうか。 実際は、指を新粉細工のもので代用しておくることが多かったようですが。それを本物で送ってくるほどのものが、あの逢瀬で生まれたのでしょうか。 そうなると、ひた向きで底の深い想いを感じさせます。 この時代背景と慣習から、指切りには、いたずらな呪いと一途さがあったのではないでしょうか。 やはり、私はそれを怖いとは思いません。 むしろ奥ゆかしさと美しさを感じます。
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レビューをありがとうございます。わざわざ再投稿していただいてしまって、お時間を使わせてしまって申し訳ないです。 花魁の気持ちは、どんなだったんでしょうね。苦界に生きる女性ですから、やはり一筋縄ではいかないのじゃないか、と思いながら書きました。 奥ゆかしく美しいと感じていただけて嬉しいです。 お読みいただいてありがとうございますm(_ _)m
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