読み出した際に「慟哭」が脳に宿りいつ止むのだろうと進めていたら、スッと頭痛が止むように終えていた。 始まりの日の出来事は多くの人々の目に飛び込み、そしていつの間にかあれは……というくらいに消えていく。いつまでも、ということは当事者たちにしか残らない。 だからこそ痛みを解消するにはそこを辿るしかなく、その年月、その始まりへ巡るしかなくて。静かに静かに考えることを辿りながらドクターの元に葦が生えていたのか、彼は何故ドクターと呼ばれたのか、読むたびに僕の頭痛は解消されるものか、くしゃりくしゃりと疑問のメモを丸めては捨てながら頭痛の種を解消し、最後に取り出した一枚の紙で遺恨は解消され、その紙がイコン(エイコン)となる。スズキに名前を呼ばれ誕生日にケーキを、と誘いを受けるとき確かに彼は羽ばたいたのだと感じた。 まるで、ドクターから処方箋をもらったかのように。 読後、じんと感じていた痛みは引いていた。残ったものは、特別な暖かさだった。 手に取りつんとして心にフッと残る作品でした。 ありがとうございます。
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素敵なレビューありがとうございます 始まった日が特別であることには間違いなく、その後の出来事もやはり彼に取ったら特別で…そして何度もスタートの日を思い出しては進むしかなかったのだと思います ドクターを殺すことはその輪廻から抜け出す鍵だったのかもしれませんが、彼はそれでは死んでしまう スズキさんによって、始まったことを終わらすのではなく、新たに始めたらいいと諭されたんだと思います 二人が苦しみから抜け出し、新たな人生を歩んでくれることを祈ってます 本当にありがとうございました!
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