サークルより参りました。 舞い散る桜の花びらのように、淡く美しささえ感じさせるミステリー。 語り口も、まるでその場から消え去っていくような儚さがありました。 しかし、内容はしっかりと重厚。 桜から死体を連想するのは、文章書きならばもはや当たり前とも言えることで、それをいかに個性あるものにするかが勝負であると考えます。 この物語はとくにひねりはありません。が。特筆すべきはその地文。 カメラロールを切り取ったような描写が鮮やかで、それこそがこの作品を唯一無二の、しっかりと芯のあるものにしていると感じました。 面白かったです。

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