赤羽道夫

脱稿、お疲れさまでした。 そして、ランキング1位、おめでとうございます。 様々な人とのつきあいのなかで、本当に大切なのは誰だったのかは、意外とわからないのかもしれません。 現代では、連絡方法さえ知っていれば、それだけで親しくなれ、たとえ直接会ったとしても、その人がどこに住んでいるのか、本名さえも知らない、という奇妙な関係が築けてしまう。 お互いに深く関わり合わない距離感が心地よく、しかし、ひとたびなにかあったら、繋がっていたのが案外細い糸だったと気づかされる。 この小説は、それを体現してくれていました。 大切な人とのつながりが、細い糸だとしても、それを太くできない遠慮がどこかにあって、現状に不安をもちつつも見ない振りをする。 主人公を見て、そういうことを感じました。せつないですね。 わずか1日で書き上げたためか、文章が急ぎすぎるきらいがあり、もう少し細かく描写されていたら、主人公の悲しさを、あんまり感動しないタチの僕なんかでもよりいっそう強く感じたかもしれません。
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