折梨 平

この小説は、選択の物語。そして、選択できなかった物語です。 最愛の人を突然に失った主人公。その喪失感は、冒頭より連なる序盤の描写で淡々と伝えられます。色彩の青を強調し最愛の人にその印象を被せて、強さと喪失の唐突さの「落差」を読ませることで、読み手にその切なさを浴びせていきました。 そこで訪れる非日常。失ったはずの夫と、空に現れた街並みの出現。これも対比。かりそめの日常と、非日常なリアルを、双方に理由付けて現象の時限性を主人公に突き付けます。選ばなければならない。それも主人公は十二分に分かってはいるのだけれど、いつまでも彼女は選べませんでした。 一度失った人を取り戻し、夫に二度目の恋をして育んだ生活は僅か四日間、自ら手放す選択は出来なかったその心情、ラストシーンに至るまでで痛いほど伝わりました。 豊かな喩えの数々と巧みな対比と色彩の描写で、登場人物の強さと弱さを表した美しい作品。「選択できなかった選択の日々」を越え、主人公にようやく訪れたであろう、切なさを携えた新たな日常の幸せを祈って、感涙とともに読了しました。 素敵な短編小説でした。傑作。ありがとうございました。
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平さん、読みに来てくださり、レビューまでありがとうございます(≧▽≦) 熱のこもったレビュー、感無量です! これは非日常をどれだけ日常として書けるかというチャレンジをした作品です(*´∀`)色々と汲み取っていただけたようで、書いて良かったなと思えます(>_<)ヽ お忙しい中お越し下さり、本当にありがとうございました!
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返信までありがとうございます!嬉しい。 非日常を「日常」として必死に保とうとする主人公に感情移入してしまって、そういう切なさもあった小説でした。すごい良かったです。 それと、学生ですので忙しいってこともないです。有名作家さんに「さん」付けで呼ばれるなんて、なんとも恐縮です。こんな作家でもない高校生には贅沢過ぎますので、「くん」付けや呼び捨てで結構ですので、これからもどうぞ仲良くして欲しいです 笑

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