前半の主人公ユキトとその彼女の美しく繊細な心理描写が素晴らしい。後半になってカレンが登場して、ミステリアスを伴いながら、本作の核心部分へと加速して行きます。 カレンはユキトの為に石像を壊したのではなく、自分へ向けられる愛情のために、でしょうね。とても女性的で可憐です。しかし、主人公はこれを殺してしまう。これはとても残酷なことです。裏返せば、フィオナへの愛情がそこまで深かったことになるのですが、少し引いて見れば、所詮は石像です。ただ、精誠を尽くしていれば、元の人間に戻ると書かれてある。それが、この物語の結末を難解にさせていると思います。男と女あるいは女同士の愛憎が簡潔な文体で書かれていて、とても面白かったです。
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わわ!拙作をお読みいただいた上に素敵なレビューまでありがとうございます…!お言葉を尽くしていただけて感激です…!<(_ _)> 繊細な心理描写、世界観を重視して書いた作品になります。狂気的な愛は、時に人をおそろしい行動に駆り立てるものですね…。丁寧に読み取っていただけて感動いたしました。本当にありがとうございました…!
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