名笠 摂理

 作者さんが好みで読ませていただきました。  二ページ目で裏切られ、三人の固く結ばれた関係が逆に一人の喪失によって痛さを伴っていく、という哀しさに引き込まれずにはいられませんでした。  文章も無理なくすらすらと読めて、登場人物一人ひとりの心情がひしひしと伝わってきました。最近ムダに読者を泣かせようとする青春小説がマンネリ化してきているのが悲しかったのですが、こういう物語の方が何倍も感動を与えるのに効果的だと思います。
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