honolulu

どんな職業にも大方焦燥感を感じたり仕事への意欲を喪失する時はあるものだと思います。そんなものを抱えた主人公が出会った伊藤さんの絵を描くという行い、動作は仕事と捉えるのには難しい人を表現する形、だった。それを仕事、お金に変えること、社会の歯車に埋め込んだ主人公。伊藤さんの自分の作品をお金にすることへの抵抗感を知り、迷い、悟りそして己に反映して行く姿が淡々と描かれる。彼もまた紙には描かないが自分の生き方をたどたどしい筆で絵にしてるのだなと思います。 何よりも最後に彼と伊藤さんの交わりが間違いではなかった、生き方が綺麗に交差し、沿うことが出来たことに読者もほっと幸せを貰えた気がします。 バッハの平均律を聴きながら……なるほど。
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