くろこ

読み進めるほどに心が痛い痛いと叫び出す、主人公の心の叫びを受け止める方法は無いのかという思いに駆られます。 それでも誰でも無い、自分で扉を開けて歩き出すより仕方無いんですよね。 17歳、思春期真っ只中の不安定な時期、息子の幸せを決して諦めない母の愛が人との出会いを作る。 そこからまた更なる人との出会いに繋がり、無の世界が日々鮮やかに色付き変化する奇跡に感動が走りました。 いつかタカシが歳を重ねて苦しんだ日々を思い出した時、決して後悔してないだろうなと感じつつ清々しい読後感がじんわりきました。 社交不安障害、鬱病、難しいテーマでありながら見届けずにはいられない、読まずにはいられない、気持ちを揺り動かされる作品でした。
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