いやぁ、物凄く面白かったです! 恐らく、湯村氏は、青虫に『魅入れられた』のでしょうね(汗) 私なら買ってきたキャベツの葉に青虫が付いていたら、いくら珍しい虫でも「ギャー!」と叫び、キャベツ丸ごと返品してスーパーの責任者を呼び出すところですね(笑) 湯村氏は、見たことも無いその青虫に惹き付けられ、飼育を始めます。 苦労して交際にこぎつけた恋人もそっちのけにして、職場の出世の道をも後回しにして。 この執着心の凄さに薄ら寒さを感じると同時に、物語の先が凄く気になりページをめくる手が止まらなくなりました。 いやぁ、さすがは赤羽さん! 青虫の成長過程の描写が実に丁寧でリアルに描かれています! そして、少しづつ異常な成長を遂げていく青虫と比例して湯村氏の狂気も静かに拍車をかけて行きくところも上手いです! そして!ラストに待っていた大驚愕のオチ! 最後はカフカ氏の作品を連想させる大変秀逸な幕切れですね! 湯村氏は、成虫に食われその胎内から幼虫として再びこの世に転生して産み落とされた…という、解釈をしたのですがいかがでしょうか。 ある意味、シュールさをも感じる大変怖く完成度の高い作品をご拝読させて頂き、本当にありがとうございました!!
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レビュー、ありがとうございました。 いつも御贔屓にしていただき、感謝でございます。 本作は、ホラーというジャンルに設定していますが、知らず知らずのうちに、罠にはまって抜けられなくなっていく過程はよくある展開で、ホラーとしての雰囲気が出てればよいですが。 最後は、ちょっと迷いました。 普通の虫ではなかったわけですから、普通ではないオチが必要だろうと思って、ああいったラストにしてみました。

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