【コメント】

こわれて

　圧巻です。　自然な筆運びですが、中盤からの迫力は読む者をして一気に読ませる力を持っています。　決してきれいな物語とはいえぬものの、本作は「二回読む」べき作品かもしれません。　一度目は本作が備える迫力に促されるまま、そして二度目は本作に滲む悲哀を味わいながら……。　ネタバレをしない主義なのでこれ以上は差し控えますが、本作が描くものは、かたちこそ違えど現実の生活につきまとうものです。　それは、善し悪しや幸不幸はさておき、人は人に影響を与えずに生きられぬということです。　刺激的な時間をいただきました。　ありがとうございました。　　H30.8.24　青木ぬかり

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