喜島 塔

素晴らしい作品。 前半は、国松の境遇があまりにも酷過ぎて、読むのが辛かった。 中盤、川喜田と国松が旅をして、互いに惹かれ合う場面は微笑ましかった。盲目の鰻屋兼按摩のおじさんの優しさは心に沁みた。そんな幸福な時間も長くは続かず…「嗚呼、彼の幸せを奪わないで!」と祈らずにはいられなかった。 最後のシーン、犬千代兄さんが思いのほか幸せそうで、救われました。 まさに「生きる」というテーマに相応しい力作。「素晴らしい!」のひと言に尽きます。
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ご読了ありがとうございます。心からの感謝致します。 あれでも不幸描写(性描写も)削った方なんですよ…… 国松くんの年齢設定ももう少し下でした。 いい人は報われない+因果応報をコンセプトにしていたのですがこれだと主人公を最後に導ける人がいないので僅かながらに救いのある人をチョイスしたらあの人しかいなくなりまして…… 大奥の人でも良かったのですが今庄から来るのも唐突感が酷くてチョイスから外しました。鰻屋だとあの真実をつきつけるのも残酷かなと……。 ではまた次回作でお会いいたしましょう。こちらも喜島さんの次回作を楽しみにしております。

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