夜煎炉

 後書きから書かれる小説というのは個人的に好きな事もあって、とても興味が惹かれる始まり方でした。  日記も後ろから読んでいく中で、徐々に、今浮かんでいる、「謎」あるいは「読者と私が分かっていない部分」が明らかになっていくのかと思うと、続きがとても気になる作品です。  少女の日記については、“私”が後ろから読んでいるのもあって、尚更、読者に対し、説明するのでもない、語るのでもない、「誰かに読まれる事を想定していない、書いた本人が分かっているから良い」といった、本物の日記といった色が感じられて、月並みな言い方ではありますが、「凄い!」と思いました。  繰り返しになりますが、今後の展開、そして最終的の結びとして「前書き」が綴られるのか。とても気になります。  拙文失礼致しました。
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