Gacy

作品からは「わたし」の中にある時間の流れに抗いたい気持ちと、受け入れなくてはいけないと思う気持ちが交錯し、若い頃にしていた危険な遊びをいまでもできると証明することで現実から目をそむけ時間の流れを少しでも止めたい、昔に戻りたいという切ない思いが感じられました。 しかし若い頃は気にしたかもしれないことを年齢とともにどうでもよく感じ、それがどんな結果になろうと構わないと思う自虐的な感情が、時の流れに抵抗したいと願いながら現実の世界に引き戻されていく、そしてもう自分がどうなろうと大した問題にはならないという諦めと冷めた気持ちが最後に悲しさを増していきます。 最後の「気分爽快」という言葉とは正反対の感情が滲み出たとても切ない作品でした。
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