演劇や芸術を志す人で栄光を手にできる人間というのは一握りです。 才能があっても必ずしも華開かないのが芸能の世界。 早々にあきらめる人間もいれば、歯を食いしばってその道を這っている人間もいる。楽々とその世界に羽ばたく人間もいる。 一緒に志す人間が恋人同士で、それが縁でつながった二人なのに、そのことで分かれ分かれになってしまう二人というのはよくきく話かな。 私の好きなアーティスト(女性)もデビュー時そういう恋愛を経ていたエピソードをきいたことがあり、そのことを思い出しました。 今回は演劇でしたが、主人公のような気持ちをもつことって、だれしもひとつやふたつ経験あるんじゃないのかなと思います。 すごくリアリティがありました。 黒谷さんのお話はすごく読みやすいんですよね(これ、人によってはイヤな言葉らしいのですが、私にとっては褒め言葉です)。そしてグググっと人の心に入ってくる。心に訴える力があるなっていつも思っています。 主人公、正直ヘタレなヤツです。でもすごく人間味があっていい。 そして、相手の“アオ”がかわいい、いいコなんですよ。けなげな。 このバランスも読んでて、がんばれーって応援したくなりました。 黒谷さんご自身もおっしゃってますが、爽やかでした。 ステキなお話でした♪
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