橘 実来

一読したあと、もう一読再読。 そうして思い浮かんだ言葉は『粋』。なんとも軽やかで、粋だなあ、そう思いました。 内容は不倫カップルのハロウィンの夜の逢瀬を切り取った短編で、妄コン『そして空をみあげた』応募作品。これだけ小道具(ハロウィンや空を見上げる)があると、それらに振り回されてしまいそうなのに、あきづきさんはハロウィンの夜に現れた小粋な魔女のように、なんの造作もなく、使いこなしてしまわれるのです。 「じゃあ、今は、あたしの彼氏というコスプレをして歩いてくれてるわけですね」 「それはお化けじゃないでしょ」 「ある意味、不気味なお化けです」(本文中より抜粋) 軽快さと、不穏さと。その両方が透けてみえる感じは、象徴的だなあと感じました。こういったちょっとした会話も、あきづきさんの配慮が行き届いていて粋なのです♪ そして物語を優しく動かしていきます。 ハロウィンの夜というちょっとコミカルな雰囲気のなか、ふたりでみた空に浮かんだお化け、不意打ちのキス。 不倫というドロドロした関係。だけどそのなかにある、小さな愛情、期待、せつなさが、読後感を甘く、せつなく、でも軽やかな気持ちにさせてくれる極上の一品。ぜひご堪能あれ♪ こちらの作品も妄コン、もちろん応援しています(^_-)
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美空さん。 こちらも大変お返事が遅くなり申し訳ありませんでした! そして、もう、このレビューこそ『粋』でございます。 素敵なレビューをありがとうございました! そうなんです。 季節がらハロウィンにまつわるお話を書きたいけれど、ただ明るいお祭りでもなく、善と悪、光と闇がカオス化しているような夜の雰囲気に合ったお話が出来たら…と考えた時、そこから一歩離れた空間が空だったんですね。 そこだけはコスプレも及イルミネーションも及ばないという(笑) でも、見えない何かが隠れていそうな…というところからお題を合わせて、ハロウィンの空気感から生まれたお話でしたので、『粋』という本当に素敵な表現を頂い
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あきづきさん♪ お忙しいに、また今回も拙いレビューに丁寧、かつ過分なオコトバを添えてお返事くださってありがとうございました(*T^T)嬉しすぎますー( TДT) ハロウィンをただのお祭りではなく、カオス化した雰囲気の夜の空気を表現されるため、「空」をクライマックスに使われたこと。まさにソレーーー! とぴっちり腑にに落ちました(笑)地上のなんともいえないばか騒ぎと距離をおいた空を組み合わせることで、なんともいえない不思議な空気感がでますよね! 確かに(*゚∀゚)*。_。)*゚∀゚)*。_。) ”美空さんの中でハロウィンの奇妙な味のキャンディみたいな一場面を浮かべてくださったなら……”このあ

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