童話って言っていいの? 本当にファンタジーって一括りにしていいの? 本作は童話らしい、少年の語りで進みます。冒頭に登場する本もきっと童話なのでしょう。”幸福な王子”に似ています。 けれどその内容とラストに明かされる背景は実にリアルな人間の葛藤に溢れていて、読んでいても胸苦しくなる。 人は勝手な生き物で、それでも迷い苦しむ心の輝きも持ち合わせている。ましてや主人公はまだ無垢な少年。素直で正直で、そして弱くて……誰がその心の移ろいを責められるでしょうか。 オトナならもっとドライにもっとあざとく自己弁護ができるのかも。詭弁で自分すら丸め込んで笑えるのかもしれない。 終盤、大事なことに気づいて行動を起こす少年は実に爽やかで真っすぐ。 がんばれと誰もがエールを送りたくなる作品です。 でもなんだろう……この作者様の作品はいつももっとずっと深いところに妙がある気がしてならない。 心に残った読後感も、こうしてレビューしてみても全然表現しきれない……自分の語彙と表現力の貧困さにただただ項垂れます。 ぜひとも読んで、何かを感じて欲しい。そんな作品です。
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満月 兎の助 さま。 いつも、勿体無いレビューをくださり、本当にありがとうございます!汗 いつもながら、言葉が足りず、うまく表現できない感情を読み取ってくださり。 感謝でいっぱいです。 またもや、感動で涙しました。。泣 本当にいつも応援してくださり、ありがとうございます。涙 言葉にできないくらい、嬉しいです。 作中に出てくる物語は、おっしゃる通り「幸福な王子」をアレンジしたものです。 久しぶりに再読しました。 やはり世に残る名作はいい話だなぁ、と感じました。 朝夕は冷えますね。 どうかご自愛くださいませ。 るえかの雨 拝

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