魔法を持っていると自覚した時――彼女はその魔法を使った。 その魔法はただの一度も断られることもなく、必ず実行される。 まるで呪いのような魔法――けれども。 彼女はそんな魔法など、使いたくなかったはずだ――何故なら。 彼女は『みんなと仲良くなりたかっただけなのに』という思いを持っていたから。 そんな魔法を使ってしまえば、それこそ仲良くするどころか、周りの人間は自分の操り人形と化してしまう。 彼女は自身を呪い、魔法を呪い、『声』を呪い。 そして、誰も狂うこともなく、苦しむことも無く。 彼女は……『声』を出すことを止めた。 それこそが、唯一つの答えだと信じて……
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素晴らしいレビューありがとうございます。
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いえいえ。 こちらこそ、素晴らしい物語をありがとうございましたm(__)m

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