あーる

悪いひと。誰が悪いひとなのか。そんなことを考えながら、読み始め更新を追いました。 優しい妻と子供たち。幸せな家族を夢見て、希望に満ちた新生活。 それが一転、理不尽な世界へと引きずられていく…… ぽーさんのお話は、登場人物の背景や人物像は多くは語られず、情景も細かくは描写されません。心理描写も深くは成されない。 なのに、いえ、だから、読書の妄想想像を掻き立てられるのだと思います。 作者様と読者の共同作業によって生き生きと動き出す物語。そんな錯覚を覚える不思議な感覚になり、それがぽーさんの作品のスタイルであり魅力だと感じています。 妄想過多な私はいつもあらゆる方向に妄想を暴走させ楽しませていただいております(笑) ここからは、そんな私の勝手な解釈です。 作者さまの意図することとはズレているかもしれませんのご容赦ください(笑) ふたりから強引に求められ続ける、学さん。いくら体躯が大人並み、ふたりから攻められたと言っても、どこかのタイミングで逃れることは出来たのかもしれない。 でも、彼は自ら茨の道を望んでしまった。 この先あの家には平穏な日々はあるのか。もしあるのなら、それは、学さんが、妻を裏切りながら上手に繕い、子供たちと身体の関係に溺れる。余程の『悪いひと』になっているということ……そう想像してしまいます。 誰が悪いひとなのか。ではなく『悪いひと』が生まれる、そんな物語だったのかな、と思いました。 想像膨らむラストシーン。余韻がたまらないお話でした。
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あーる様 「悪いひと」へのレビュー ありがとうございます(*^^*) 色々考えて頂き、嬉しいです。 これからもよろしくお願いします。
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