その女性は、風になびく草花のような人でした……。 千尋にとっては母の佳代は、自分の目に映るままの「普通のお母さん」だったのでしょう。 けれど死の床についている母・佳代の過去は、千尋の想像を超える激動の人生でした。 佳代は相撲の力士を投げ飛ばし、講道館柔道の創始者・嘉納治五郎を弟子としたほどの強さを持つ、柔術家だったのです。 強さゆえに与えられた使命を自分の命をもかけて果たす姿は、佳代の柔術のように強くしなやかです。 幕末から明治にかけて激動の時代を、強くしなやかに生き抜いた母・佳代の人生は、娘・千尋の現在へと続いていました。母が命をかけて守った命が、千尋と結びつき、さらに新しい命へと続いていたのです。 けれど、佳代は人への優しさを常に最優先させるから、たった一つの愛が手からこぼれ落ちてしまいます。 そのたったひとつの心残りが、もつれた糸がほどけるように死の直前に消えていくのは、強く優しく人のために生きた、佳代へのご褒美だったのかもしれません。 大和撫子という言葉は、佳代さんのような人のことをいうのだと思います。人生で全ては手に入れられなかったかもしれない。 けれどやはり、佳代さんは「幸せでした」きっとそう言って空へ旅立っていったと確信できるのです。 心にいつまでも残る、そんな物語です。
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ハナさん、お世話になっております。いつも沢山のキラキラ☆を下さる上に今回は愚作『開花の忘れもの』に対し過分なるお褒めの言葉痛み入ります。ハナさんのように色々なジャンルを書ける才能はありませんので、時代物をコツコツ書いて行きたいと思っております。これからもよろしくお願いします。 話は変わりますが、「怖い噂」コンテストは応募しましたか?。ハナさんのホラーは最高です。ぜひ大賞目指し頑張ってみては、と勝手に応援しています。それではまた。
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まろさん。あ、まちがえた。Maroさん(*^-^*) こちらこそ、いつもお星さまいただいて、感謝です! レビューさせていただこうとずっと思っていたのですが、 遅くなりまして(*^-^*) ところでずっと聞いてみたかったんですけど、Maroさんて、麿さんってことですか? ご存じないかもしれませんが、おじゃる丸っていうアニメがかわいいんです。おじゃる丸が自分のことを、「まろ」って呼んでいるので、Maroさんのお名前を拝見するたび、かわいいなあって思っていました。 「怖い噂」まだ応募していませんが、応募しようと思っています(*^-^*) まだ一文字も描いていないんですけど(^^;) 私のホラー
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