山田誠也、小学5年生から6年生の戦いの記録です。 誠也はたぶん、いわゆる「ふつう」の子供ではない。 生きづらさを抱えた子供です。 体育は苦手。でも勉強は普通。 そんな誠也は、多少の困った言動は「幼さ」で片づけられてきたのでしょう。 5年生になるまでは。 母、山田裕子は少し他の子供とは違うと感じながら育てていたのかもしれません。 けれど赤ちゃんの時から、誠也を育んできたのです。 誠也の取り扱いはエキスパート。 決定的な困ったことにはならなかったのです。 5年生までは。高野先生に担任を持たれるまでは……。 物語はまだ冒頭かもしれません。 けれど誠也と裕子の戦いが何なのか、そしてどこへ向かうのか、目が離せなくなります。 なぜなら誠也は特別な子供のようで、いつかどこかで、だれでも彼のような子供に会ったことがあるはずだから。 語られる日常は、本当にすぐ側でありそうですし、難しい言葉も使われず読みやすいです。 わかりたい。いつか会う、誠也のために。そして私自身が、間違わないために。 そんな気持ちになる作品です。
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ハナさん、レビューありがとうございます。 本編より立派なレビューで感激です。嬉しいです。 うまく話が運ぶよう願いながら……ちまちまといきます。
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連載開始から、これはすごい物語だ!と思っていました。 私の身近にも、誠也君のような子がいますし、実感として増えているような感じもするのです。 ですから、育児書ではなくて、一人の子の悩みとして受けとめられる小説という形で触れられるというのは、とても意義のあることだと思いました。 応援しています(*^^*)
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