いみず

 面白く読みました。  錫匁の狂気が徐々に出てくるとこなど、ロバート・デニーロの『ザ・ファン』を思い出しました。  また、小道具としての月岡芳年や、画材も存在感を示していて、物語のリアリティーを増していたと思います。  スズメの丸焼きからラストが読めてしまったので、ここでもう少しフェイクの情報が散りばめられていたら、もっと先が楽しみになったかな。  繰り返しある、同じ単語の羅列や似た言葉の繰り返し、最後の錫匁の長い独白は好みの分かれるところかと思います。全体の分量の割には多用されていて、私は読んでいてちょっと物語への没頭が途切れた感があります。  他の作品も読んでみたくなりました。ありがとうございました。  あ、それから入賞おめでとうございます。
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レビューいただきありがとうございます!勉強になります。
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