小原ききょう

その時、振り向いた君の瞳は、なぜか切ない目に見えた。 君にとっては、ただ振り向いただけのことなのかもしれない。 君にとっては、一瞬の動作だったのかもしれない。 君には、何でもない一瞬が僕にとっては永遠になる。 そんな僕の心など、わかるはずもない君は、 「ねえ、前にも、私がこのパーカーを着ている時、じーっと見てたわよね・・そんなにおかしい?」 「違うんだ・・そのパーカーが君に似合い過ぎて・・つい」 「つい・・何?」 「ごめん・・」 また僕は君に嘘をついた。
2件

この投稿に対するコメントはありません