春野わか

どのように「世界を変える」のか、と憎めないキャラ達が可愛くて、先が楽しみでワクワクしながら読んでいました。 BLはファンタジーと思っている私からするとMoonChildの同性愛の描写は確かにリアルで、女性が書いたBLを読んでいて感じるツッコミどころが少なくて逆に私にはしっくりきました。(男性が書いたBLには女性の書いたものとは違うある共通点を感じた事があります。) ゲイのパラダイスに紘が足を踏み入れる事から始まるMoonChildは、そこで起こる事件をきっかけに、Gだけのパラダイスから、性を超え言葉を超え、あらゆる物を超越し、世界中に愛を広める発信地となっていく。人が求める理想の社会とは何か?正しい性のあり方って何?物語の中に様々な問い掛けがあるように感じました。この土地にLGBT全てを受け入れるという議論の中で、ストレートは少数派では無いからというシーンがありましたが、男色ものを書いてる私からするとSが一番少数派だよとツッコミたくなりました( ´∀`)どんな環境下においても異性しか愛せない者は実は少数派なのかもしれないと思っているからです。現代では同性愛者は性的マイノリティとしてカテゴライズされていますが、性的であれ単に趣味であれ、当たり前ですが少数=悪ではありません。MoonChildを読んでいて感じたのは、常に多数派に少数派が迎合するという図式では無く、少数派が多数派を受け入れ、新しい文化をそこから発信して世界が変わっていくという事もあるのだと思いました。でも二人のように理想の社会に取り残されたら、私もやっぱ不完全な社会に戻りたいって思うかもしれませんけどね。
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