天川夏織

素晴らしいミステリでした。 冒頭から本格ミステリの王道まっしぐら。閉ざされた雪の山荘、孤島ものですね。 短編ミステリとして、またクリステイのオマージュ作品として、申し分ない出来だと思います。出版できるレベルです。市販のミステリ短編と比べても全く遜色ない。 前半部分のそれぞれの真実が明らかになってゆくあたりは、雷鳴や暖炉などの小道具でうまく雰囲気づくりをしながら、緊迫感を演出してますね。それぞれの語りも、うまく書き分けられていて、混乱なく読めました。 さらに真犯人の驚きと結末の意外性が用意されていて、ミステリとして満点に近いと思いました。正直ネット小説の短編でこれほどのミステリが読めるとは思っていませんでした。 ミステリ要素がどれだけ評価されるかわかりませんが、大賞とってもおかしくないと思います。 なお、私はクリスティもそうですが、夏樹静子のWの悲劇を連想しました。
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おはようございます。 レビューをありがとうございます。 過分なお褒めの言葉に、感激しております。 チョコレートと毒という取り合わせは古くからミステリにされているので、 クリスティの名作への憧れとオマージュを加えて何か書けないか? と自分自身に課題をあたえてみた小品です。 気に入っていただけてとても光栄に思っております。 本当にありがとうございます。

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