千種

風景やその土地の空気感がずっしりと質量をもって伝わってきます。 子供、母親、男、おじいさん、がそれぞれ今、その場所に生きてる一人として記号化されず省略されず丁寧に書かれていて、フィクションとしてとても誠実でした。 燈籠がゆっくり流れてくように、登場人物たちの心も動いていく。 生も死も、過去も、自分たちの気持ちも、重すぎも軽過ぎもせず、そのままに受け止めていこうとする人たちに好感。すっきりとした味わいの短編です。
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