吾妻栄子

少年の憂鬱さや純粋さを映し出すかのような青の色彩。 冒頭の「青い鳥」の結末が生きてくるラスト。 短いけれど、非常に鮮やかな印象を残す作品です。 少年と継母(でしょうね)、姿を見せない父親など彼の家庭の事情を敢えて全ては明かしていない描き方に想像の余地があって良いです。 ただ、作者様にそうした意図は無いにせよ、 初対面のヒロインを呼び捨てにする彼の態度に 「自分の方が身分は上だし、そもそも特別な人間」だという思い上がりや女性蔑視が透けて見えるようで、個人的には好感が持てませんでした。 相手が自分より少し年上で体格的にも同等以上の男子大学生などだったら、「平凡な奴だ」と内心軽んじたりあるいは「嫌な奴だ」と反発を覚えたりしても初対面から名前を呼び捨てにしたでしょうか。 「年上だけど、若い女性だから、いざとなれば自分より体格・腕力の劣る相手だから、呼び捨てにしても構わない」と考えているなら、それはやはり女性蔑視です。 また、義理の息子を疎んじていたとはいえ、それまで徹底して監禁しようとしていた義母が彼の出奔に多少なりとも怒りや苛立ちを示す、後追いしようとする様子がない点にも展開として違和感を覚えました。 色々書きましたが、爽やかな後味を残すラストまで興味深く拝読したことに変わりはありません。
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お付き合いいただき、ありがとうございます! 私自身、想像の余地がある作品が好きなので、そこを汲み取っていただき嬉しいです。 全てを書いていないので、読み手によって見方が違うと思いますし、どの見方でも私はいいと思います。 ただ、呼び捨ての件は全くそういう意図はなく、「生意気な少年」を表現するにあたりそうなりました。彼はそれこそ閉じ込められた世界で生きてきたので、年齢や性別で区別をすることなく、礼儀も知りません。女性蔑視と見えてしまったなら申し訳ありません。 母親の件は、彼女がそもそも息子を監禁していたのは、息子のことが奇妙で恐ろしく、人の目に触れさせたくなかったからです。あんな頭のおかしい(
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