天川夏織

なかなか実力がないとこういう作品は書けないでしょう。悠子と譲葉の二人の会話で紡ぎ出す美しいまでの物語。繊細な感情を丹念に描いてる感じが伝わって来ます。私の読書レベルではあまりちゃんと理解出来てなさそうなので、内容については特にコメントしませんが、オリジナリティ溢れる素晴らしい作品であることは間違いないと思います。ふりがなを丁寧にふっているのも作品の世界観にマッチしています。 ひとつだけ気になったのは、視点のことです。基本一人称で視点移動が頻繁に行われていると解釈しているのですが、もしかしたら三人称視点なのか、そのあたりで多少読むのに混乱してしまいそうでした。内面をじっくり描いてあるのは分かるのですが、それが類推なのか事実なのか、混在していることでやや分かりづらくなっているのだと思います。 もっとも視点については、読者として読んでいただけの時期はまったく気にせず普通に読めていて、書き手として活動するようになってから意識するようになったので、実はそんなにたいした問題ではないのかも知れません。まあ、あまり気にしないでくださいね。
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夏織さん 素敵なレビューをありがとうございます。 視点の導線はよく指摘されるところなので気をつけているのですがなかなかうまくいかず……涙 こちら完全に三人称なのですが、わたしに「わたし」とカギカッコなど付けなかったので読みづらい点があったのかなと思います。 是非また率直なご意見をいただければ嬉しいです。 サカヤ

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