倉嘉 ルチル

ギリシャ神話に題材をとった、この物語。 主人公はエディプス。 ギリシア読みではオイディプス――そう。 かの有名なギリシア悲劇の登場人物が、なぜか一緒に旅をしているのは、神話の中ではエディプスに倒されたはずのスフィンクス! これだけでも驚きなのに、さらに上を行く予想外の展開に……! クレタ島を舞台に、エキセントリックな行動の数々で、ギリシア神話の中でもことに悪女として名高いメディア妃や、英雄のテセウス、そして名工ダイダロスとその息子イカロスも絡んでくる豪華さ。 クノッソスの迷宮に隠された謎を、エディプスとスフィンクス、そしてお供のポリュポンテースがタッグを組んで解き明かす! なんだか惚れっぽいスフィンクスのスーちゃんが可愛く、ポリュポンテース「ぼっちゃん、今はいけません!」の言葉が妙に耳に響き、良い意味想像を裏切られつつ、とても楽しく読み進められます。 読み終えた後、ほのぼのとした気持ちになれる物語です。 おすすめです。
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まるでプロのライターさんに書いていただいたかのようなレビュー、過分なご評価恐縮です。 本来ならテセウス以外は全員悲劇的な最期を迎えていたはずなのですが、気がつけば全員生き残ってしまいました。映像的に美しいラストシーンとほのぼのとした読後感が残れば何よりです。 書いて、投稿して、直ぐに反響をいただけて、エブリスタは、まるでリアルタイム同人誌ですね。 これからもよろしくお願いします。
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