天川夏織

ちょっと後半の展開は想像出来なかったです。 前半だけだとありきたりの作品かも知れませんが、彩月さんの真骨頂は後半にこれだけの物語を持ってくる力でしょうね。 また、少女の学校でのシーンなどはリアルに心に突き刺さる描写で、やはりこの辺りを読むと素晴らしい書き手だなあ、と思います。 ぬいぐるみというところまでは最初のほうで簡単に想像がつきますが、少女の中に入る「転」の部分の衝撃度は相当なものです。おそらく大多数の人はこういう展開は予想できないのではないでしょうか? 終わってみれば、ラストのハッピーエンドにつながるための必然の展開なのですが、それはあくまで全部読んでこそわかること。ぬいぐるみが壊されてしまう時点で絶望しかないわけで、読者は場合によってはここで涙し、ラストでも別の意味で涙することになるでしょう。 プロットがしっかりしているところに、空想力、想像力をブレンドしたとても素晴らしい作品だと思います。
・1件
夏織さん、ステキなレビューをいただき、ありがとうございます。 以前「まっすぐな道で、あなたを」に寄せていただいたレビューで、三段跳び、と言っていただいたのが嬉しくて、今作でも意外感爆弾を複数破裂させたうえに、読後感の良いものにできないかと頭をひねりました。 たくさんお褒めいただき、本当に嬉しいです(^^) いつもありがとうございます。
1件

/1ページ

1件