江田公三

意図的になのかどうなのか、始まりからなかなか登場人物の名前が明かされず、主人公の性別も説明されないため、何度か後戻りして場面を読み取らねばなりません。台詞が多いので、いっそ脚本形式にした方が、情景が鮮やかに描けそうです。 高校生くらいになると、それぞれの関心が別れていく。波に挑むもの有り、自らの存在の気配を消すもの有り。それでいても互いが自らのことを知ってもらいたい気持ちがあるから、言葉を交わし認め合おうとするのじゃないかと感じた作品。 スケッチとしていい断面を切り取っていると感じました。

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