夢迷

はじめまして。 レビューイベントより、こちらの作品を選ばせていただきました。 最初の方の、「さびれた街の軋む音は、人魚の嘆きに似ている」という一文から、文学作品かなと感じました。 それにしても、作者様の表現の深さには感心するばかりです。 時々詩的な描写もあり、文章全体を幻想的な雰囲気に包んでいます。 青春、ミステリー、ファンタジーと多くの要素を盛り込むことに成功しており、作品に厚みが出ています。 ヒロトを説明する最初の方の描写、サンの目線でありながらも、洗練された言葉で綴られていて、こういう表現に憧れます。 所々伏線めいた会話が出てきますが、それらは謎のまま終わり、カタルシスは得られないストーリーとなっておりますが、最後のサンの語り掛けの言葉が、とても心に残りました。 最後に、気になったことを。 P3 屋上から水族館のある方角を見ているシーン、景色の描写があるといいなと思いました。サンが住んでいる所がどんな場所なのか、具体的に知ることが出来るかな、と。 P8 たとえば潮風の匂いの不快さ気づくよう~の一文、不快さ、と気づくよう~の間「に」が入るのかな?と思いました。今修正中とのことですので、脱字指摘不要でしたらすみません。 とても質の高い作品で、勉強になりました。読ませていただきまして、ありがとうございました(^^)
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